監督・脚本／マイケル・ジェイコブス 出演／ダイアン・キートン、リチャード・ギア、スーザン・サランドン、エマ・ロバーツ、ルーク・ブレイシー、ウィリアム・H・メイシー 配給／AMGエンタテインメント

お仕事お疲れさまです！

大人のためのラブストーリーでコメディーのエッセンスもあり、安心して見られるベテランの役者陣がなぜかとってもキュートに感じるこの季節。ダイアン・キートン、スーザン・サランドン、リチャード・ギア、ウィリアム・H・メイシー。この名前を聞いただけで、もう安心ですね。

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大人になると恋愛の仕方が若いときと違ったりします。カラダの関係がなくても会話だけで十分満足だったり、自分のパートナー以外ともトキメキを感じたい、あるいは初恋のように熱く激しく愛し合いたい人もいます。本当に恋愛の感じ方、在り方は十人十色。

この作品には3つのカップルの関係が描かれています。ちょっとギクシャクする若者。冷静な男性と激しく燃え上がりたい願望の女性。もう希望も持てない男性と可愛らしい女性。この人たちの関係性をじっくり描いてから、徐々に絡み合ってくる。

そこからドタバタコメディーのようになりますが、熟年カップルが多いだけにわざとらしくなく、本当に経験豊富な役者が演じるからこそ、リアリティーに溢れていて面白い。

リチャード・ギアは『プリティ・ウーマン』からずっと好きなファンも多いけど、この作品の中盤に見せる表情は絶対に見たことないはず。そんな驚きの彼を見るだけでも価値があります。

年齢なんて気にしない！

私、ダイアン・キートンがとても好きで、ここ数年は魅力的な熟女を見事に演じています。ダイアンが魅力的だからこそ相手役も自然とハンサムな役者になる。

私は気にしないけれど、日本人はものすごく年齢を気にします。こんな年にもなってその色の服を着るなんて、そんな派手なネイルなんて、その年齢でパートナーがいないなんて、そして…その年齢で恋だなんて！

本当にそんな言葉を聞くたびにガッカリします。まぁ、これを読んでくれているアナタはそんなことを言わないと思いますが。

ダイアンはいつも「何かを始めるのには何歳だっていいのよ」という映画を私達に届けてくれます。

もちろん私は不倫を推薦してはいないけど、このラブストーリーの絡み合いは側から見る分にはとても魅力的。そして、誰と恋するか本当に考えさせられます。

1人でこっそり見ても、夫婦で見ても笑えて、終わったらきっとおいしいワインが飲みたくなりますよ。

人生に乾杯！

LiLiCo 映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。