“エッフェル姉さん”松川るい氏の外務省公電入手!フランス研修の衝撃事実
所得税減税の評判がすこぶる悪く、岸田文雄首相が「減税」を連呼しても「増税メガネ」と酷評される政権は、政務三役が2人続けて辞任する事態に直面し、断末魔の様相を呈している。
そんな中、本誌は世間からひんしゅくを買った7月の自民党女性局のパリ視察をめぐり、松川るい前女性局長(52)が外相に提出した便宜供与の依頼書と外務省の公電を入手した。そこに書かれた恥も外聞もなく便宜供与を求める姿は、まさに自民党の体たらくを象徴しているのだ。
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「内閣支持率と与党第1党支持率の和が50%を切ると、政権は倒れるか政権運営が厳しくなる」
これは6月に死去した自民党の青木幹雄元参院議員会長が唱えていた「青木の法則」だが、ここにきて報道各社の内閣支持率は軒並み発足以来最低を記録。毎日新聞と時事通信の調査では、2つの支持率を足したその〝青木率〟がついに50%を切ってしまった。
しかも、そんな状況下で山田太郎参院議員が不倫問題で文部科学政務官を辞任。さらに柿沢未途衆院議員が、4月の東京都江東区長選で当選した木村弥生区長陣営に、公職選挙法で禁じられる有料インターネット広告を出すよう指南したとして、法務副大臣を辞任した。
木村氏の関係先に東京地検特捜部が家宅捜索に入り、木村氏が辞職を表明したのは周知の事実だが、柿沢氏には区長選前に区議に現金を配った疑惑まで浮上しているのだ。
全国紙社会部記者が言う。
「柿沢氏は『これまでも陣中見舞いとして現金を配ったことがある』と話しているようですが、果たしてその説明が通用するかどうか。特捜部は、重大な関心をもって現金配布の捜査を進めているのです」
アリバイ作りのためか…
加えて、自民党女性局のパリ視察をめぐる問題は、ネット上でいまだにくすぶり続けている。「エッフェル姉さん」との異名がすっかり定着してしまった松川氏は、地元・大阪で清掃活動をしている様子をX(旧ツイッター)にアップしたところ、「報告書はまだか?」「必死ですね」などの批判や嫌味が相次いだほど。もっとも、本人によると、報告書はすでに党側に提出済みのようで、ブログでも「フランスの『3歳からの幼児教育の義務教育化』の経緯と成果と我が国への示唆」とのタイトルで、視察報告らしきものを公表しているのである。
「ただ、このブログ記事にしても批判が多い。わざわざパリに行かなくても日本で文献を見て書ける内容で、パリ視察への批判をかわすためのアリバイ作りにしか見えないからです。おまけに、そのアップした報告記事について『全く報道頂いていません』と不満まで書き連ねていて、プライド高き東大法学部卒、外務省出身のエリートらしい傲慢ぶりが見て取れるのです」(全国紙政治部記者)
そんな松川氏だけに、海外視察の際に外務省が議員に便宜供与を図るのは当然と思っていたに違いない。
公電には「大至急」の文字!
本誌が入手した松川氏の林芳正外相(当時)宛ての「便宜供与方依頼の件」と書かれた文書には、「貴省の特段のご高配を賜りますようお願い申し上げます」と書かれている。具体的には、▼在仏日本大使館員または総領事館員の同行▼通訳の手配▼現地空港における出入国・関税手続きの簡素化▼現地情勢に関する事前ブリーフィングと資料の提供などを求めていた。しかも、視察先の希望はすべて「パリ」となっており、これでは初めからパリ以外に足を運ぶ気はなかったと言われても仕方がない。視察は松川氏のほか、今井絵理子前女性局長代理、広瀬めぐみ同局次長、地方議員ら総勢38人で、7月下旬に行われた。
ちなみに、松川氏から便宜依頼の文書が出されたのは7月14日で、外務省はその1週間後の21日に、在仏日本大使へ依頼内容を公電で伝えている。依頼からなぜ1週間も放置されたのかは不明だが、この公電には「大至急」と書かれており、外務省の慌てぶりが窺えるのだ。
また、公電によると視察日程は7月24〜28日までだが、松川氏の滞在期間はなぜか同23〜27日となっていた。前乗りした上で1日早く帰国するスケジュールが組まれていたことになるが、この日程は松川氏の他にもう1人いて、その人物の名前が黒塗りされている。そのため、小学生になる松川氏の娘ではないかとみられているという。
全国紙政治部デスクがこう語る。
「親子で前乗りしてパリを満喫した上、視察は他のメンバーより短く済ませて帰国しようとの魂胆だったのではないかとの声もある。もしもそうなら、国と国民をなめきった行いとも言えるでしょう」
その松川氏は9月の自民党役員人事で女性局長から外れ、無役になるかと思いきや、副幹事長に就任した。こんな甘々体質では自民党は今後、どんどん支持を失っていくことだろう。
岸田首相は11月2日に行った記者会見で「増税メガネ」と呼ばれていることについて質問され、こう答えた。
「どんなふうに呼ばれても構わない。どんな呼ばれ方をしようともやるべきだと信じることをやるということだ」
もはや事ここに至っては、開き直るしかないようで、岸田内閣は崖っぷちに立たされていると言える。
まさに、ああ無情とはこのことだ。
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